
はじめに|この機体を徹底検証する理由
水星の魔女の世界、Ad Stella(アド・ステラ)の始まりのガンダム
と、もっともらしい事を書きましたが、気が向いたからというのが正直なところ。
この機体は機動戦士ガンダム 水星の魔女の前日譚『PROLOGUE』で最初に出てきたモビルスーツで、希望のような呪いのような少し不気味な物語の原点の1機です。
発売当時「HG 1/144 ガンダム・ルブリス」を作ってみて、「うほっ!これってガンプラの新時代が来たんじゃない?」って勝手に思ったものです。
それから年単位で時間がたって、水星以降に公開された作品のガンプラも作りましたが、まだまだ色褪せない完成度だと思います。

今さら買って後悔しない?塗装しないと見栄えしないんじゃない?
購入を検討してたりすると、そんな疑問があるかもしれませんね。
僕は後悔してないし塗装しなくても良いと思っています。
絶対とは言い切れませんが、ルブリスが好きな機体なら後悔しないと思います。塗装や見栄えも強いこだわりがない限りパチ組みで満足できるくらい仕上がりです。
ここでは本機を、工作・可動・色分け等の細部まで徹底検証していきます。
- 発売日:2022年8月6日(土)
- 価格:1,760円(税込)
- 対象年齢:8歳以上
おそらくパワーアップして復活したインモールド成形がこのガンプラの魅力の1つだけど、その精度も気になりますよね。
あとは、ポロリや、どこに肉抜き穴があるのかなども包み隠さずお伝えします。
皆さんが購入後に「あぁ、なんか思っていたのと違ったなぁ」と後悔するのを最小限に抑えるために役立てて欲しいです。
それでは、チェックログをスタートします。
大型装備を付けても自立するの?
大型装備を付けても自立します
本機のように大き目のバックパックやシールドだと装備の重さで傾かないか心配になりますよね、しかし、傾かない!
アクションベースがなくても安定して立ってくれます。
足首を軸につま先が良く動きますし、後ろにせり出たしっかりとした踵も足首を軸に動きます。この動きが足の裏と床との設置面積を広げてくれるので、大き目の装備を背中や腕に付けても安定して立たせることができます。
前後・左右(通常時):シールドを腕に装備しても、重さで傾く事はありません。
前後・左右(ビットオンフォーム時):シールドを分解してバックパックに収納した状態なので背中側に重心が大きく移動しますが、それでも安定して立ってくれます。
足の裏の接地面:立たせる地面に足の裏を押し付けるようにしてやると少々荒れた面でも立ってくれます。




つまり、HGガンダムルブリスは付属する装備と同じくらいの重心や重さなら安定して立ってくれるので、一時的に飾る時も安心です。
馬鹿にしてるのか!と言われるかもしれませんが、ちょっと触れたら倒れたとご指摘をもらったので伝えておきますが、アクションベースがない場合、揺らしたり、押したり、強い風をあてたりしたら倒れちゃいますよ。
目立ってしまう合わせ目はあるの?
目立つのが1つ、合わせ目ではないのが3つある
目立つのは太ももの側面だけです。あとは合わせ目ではなくパーツ分割を活かしたパネルラインになります。

新規造形で新発売される度に更新される設計技術で、合わせ目は表に出にくくなってきていますが、対象年齢が8歳以上の商品ですから「組み立てやすさ」も追及する必要があって、どうしても残ってしまったり解釈を変える必要があったのかもしれませんね。
- 太もも:側面のふくらんだ部分にあります。
- レシーバーガンのグリップ付近:グリップを中心に上下にありますが、これはパーツ分割を活かしたパネルラインです。
- 脇の下のピンクの外装:アニメでは確認できないですが、バンダイホビーサイトではパーツ分割を活かしたパネルラインになっています。
- バックパック:こちらも脇の下のピンクの外装と同様にアニメでは確認できないですが、肩口のビットステイヴ接続面の裏側になる部分にパーツ分割を活かしたパネルラインがあります。

僕の見立てだと、合わせ目は1つだけで、その他の3つはアニメとバンダイホビーサイトで解釈の違いがあります。
アニメ本編ではバックパックと脇の下の装甲にこのラインが存在しません。レシーバーガンはグリップ付近が見えないので確認できませんでした。
バンダイホビーサイトの場合はパーツ分割を活かしたパネルラインとされています。
【捕捉】
どちらの完成も格好良いので、これら以外の新たな解釈も含めてどう完成させるか考えると楽しいかもしれませんね。
肉抜き穴はある?
ある。でも、正面からは分かりません。
確認用の写真を貼っていますのでご覧になってみてください。場所が分かっていてもぜんぜん分かりません。
肩のピンクの外装、腰のピンクの外装、足の裏の先のピンクの部分、足首の円筒状のグレーの部分、バックパックのサーベル収納部分、連結アームにあります。

肉抜き穴は商品である以上あるものです。コスト削減の内容は良く聞きますが、成形不良の防止に必要なものなんです。
- 肩の外装:白いパーツを刺しこむ部分を中心にグルっと一周あります。
- 腰の外装:こちらも肩の外装とほぼ同じですが、固定されているので左右はほぼ隠れていますし下の部分は見えません。見えるのは上の部分だけです。
- 足の裏: アニメと形状が少し違いますが、つま先のピンクの部分の左右の溝は全部肉抜き穴になっています。ですが、そのまま埋めるとスラスターがなくなるので工夫が必要です。
足首関節の円筒状のパーツの溝も肉抜き穴になります。 - バックパック:サーベルの柄を取り付ける部分の裏側と、ビットステイヴ接続部分をつなぐアームの裏表が肉抜き穴になっています。アニメではアームのボールジョイントが入っている部分の形状が違います。


事細かにあると伝えましたが前から見る分には本当に分かりません。
後ろから見ても、アームの肉抜き穴は変則的に動かさない限りほぼ見えないし、サーベルの柄を取り付ける部分はこういう仕様だと言われたら、アニメの再現にこだわりがない限り納得するかもしれないです。
パーティングラインはあるか?
バックパックに4つある
場所はサーベルの柄を取り付ける部分の真横と、その真上にあります。
アニメを観てもバンダイホビーサイトを見てもメカニカルな意匠(ディテール)という感じではないです。どちらにもこういった筋はありません。
バックパックにはビットステイヴを装着する部分が左右の上下と真ん中にありますが、上の部分に2つずつあって、左右で4つあります。

ルブリスのパーティングラインはヤスリがけで簡単に消せますが、平面を維持する様に注意してくださいね。(僕は失敗して2個目を買いました)
インモールド成形はどんな感じだろう?
一言でいうと完成されたパーツです
塗装やシールでは再現が難しそうなパーツの内からの発光している感じが、お世辞抜きにとても綺麗です。
見た感じアクリルスタンドに構造的には似ているかもしれません。それをクリアプラスチックで表現しています。
具体的には、シールを貼った時に出る表面の段差や余白が一切ない事、クリアパーツの奥に模様が見える構造である事、表面の緩やかな曲面が光を利用している事が奥の模様をより綺麗に見せています。

ランナーから割らないように白化させないように注意して切り離しさえすれば、シールやデカールを貼る時の様にズレを気にしなくて良いので、手軽に満足度の高い胸部ユニットを完成させられます。
【捕捉】
黒のクリアパーツの裏に写真のシールを貼って使う方法もありますが、無色のクリアパーツではないので発光が落ち着いた感じになります。
なので僕個人としてはインモールド成形のパーツの方をオススメします。
各部位の可動域やポロリを検証
首、胴体、腕、足のどれも良く動き、膝立ちも余裕です
全身の関節が柔軟に可動するので、アニメや箱絵、説明書などのポージングを無理なく再現できます。
もしかしたら個体差があるかもしれませんがポロリはないです。

これは、首のダブルボールジョイントが顔の向きの自由度を上げてくれたり、肩の引き出し機構や、胴体のボールジョイントがポージングの姿勢の幅を広げてくれたりと動く関節構造が各所にあるからです。





具体的には、二重関節ではないのに約120度曲がる肘関節は凄いですが、膝関節は二重関節で深く折り曲げることができるため、もっと凄いです。そのおかげで安定感のある「膝立ち」をさせる事が簡単にできます。


可動域は凄いですねぇ、その証拠が膝立ちと言っても良いくらい動いてくれます。ルブリスより前に発売されたキットでは、写真の様な膝立ちはできないかもしれません。機体の安定感は足の裏の接地性の高さだと思います。
付属品一覧
全装備とエフェクトパーツ、シールの内容は少し不足
付属品は、シールド、レシーバーガン、ビームブレイド用エフェクト、ビームサーベルの刃、交換用パーツ、ホイルシールになります。

この付属内容だったら、格好良いポージング、カトキ立ち、ガワラ立ち、アニメ再現など、どれでも安心してできますね。シールの印刷面は表にあって裏にノリが付いているという先入観をもって今回のホイルシールをさわりましたが、シェルユニットに貼るV字の部分は粘着面に印刷されているんです。なんだか不思議です。
具体的には、以下のパーツが付属します。
- ビームサーベルの刃(2本)
- コンポガンビットシールド(1枚 / 7個のビットステイヴに分離可能)
- シールド用ジョイント(腕への留め具)
- レシーバーガン(1丁)
- ビームブレイド用エフェクト
- 交換用シェルユニット(インモールド成形との選択式)
- ホイルシール(次項の部分塗装分が足りない)
必要なものは一通り揃っていますので色々と再現できます。
まず、シールドは7つに分離させてハイングラを撃墜したガンビットにしたり、ビームブレイドのエフェクトでベギルベウ戦の再現したりとか、レシーバーガンにガンビットを付けてハイングラを撃墜したガンビットライフルの再現もできますね。
ホイルシールはシルバーの部分に色を付けたら足りない部分の一部に使えそうです。
サーベルの刃は僕の不注意で1本曲っちゃいました。
部分塗装は必要?パチ組みでも満足できる?
僕はパチ組みで満足できています。部分塗装は絶対に必要というわけじゃないと思います
パチ組みの状態でアニメに近い色分けがほぼできているので、組み立てるだけで満足度の高いものになります。バンダイはワザとやっているかもしれませんが、色分けできていない部分のシールが全部あるわけではないです。
これは、遊び方の余白をあえて作って、ガンダムマーカーなどで塗ってみたら楽しいよ、塗装がはみ出ることもあるのでマスキングもどうだろう?ってオススメしているのかもしれませんね。
もし塗装するなら、こんな感じでしょうか。
- ビットステイヴ: シールドを分離させた状態をビットステイヴと言いますが赤い吹き出しの様に塗ってみる。

- バックパックと肩: バックパックは水星の魔女の公式サイトを参考に色を入れています。
肩の緑の部分はバンダイホビーサイトを参考にしています。

- 脚部(モモ): 太ももにあるスリット状のモールドは緑です。ここに色が入ると情報量が増えて良い感じになってくれます。

ここまで部分塗装をオススメしましたが、僕みたいにパチ組みで満足するなら、そのままで良いと思います。
でも、ある日、色を入れて遊んでみようって思ったらぜひ挑戦してみて下さい。
きっとパチ組みとは違う格好良さが手に入ると思います。
あとは、あまったホイルシールを再利用するのも楽しいかもしれませんよ。
ポージングは決まる?
バッチリ決まる!
全身の広い可動域と高い保持力で、アニメの戦闘シーンなどが再現可能です。
これは、単純に腕や足の可動域が凄いって事だけじゃなく、肩の引き出し構造や足の裏が動いて接地面を稼いでくれるので安定しますし、各関節の保持力もあるので写真の様な宙に浮いたポージングも決まります。
付属の武装だけで、ポージングしてみました。
- ガンビットライフルの射撃ポーズ: 箱絵の側面のポージングですが、胸を張って弓を引くようなイメージで構えさせました。

- ビームサーベルを構えた斬撃ポーズ: 目線の先に逃げる敵を追いかけているイメージでポージングさせました。

- ビームブレイドの展開ポーズ: ベギルベウに体当たりしにいっているポージングさせてみました。大きなエフェクトを付けたレシーバーガンを装備させても腕が垂れません。

ポージングをしやすいので色々と決めたくなります。アクションベースがあるともっとポージングの幅が広がるので活用して、遊んでみて欲しいです。
まとめ:徹底検証の最終結論
検証結果から導き出された「後悔しない」ための判断基準
HGガンダムルブリス(2022年発売)は、リアル頭身のガンプラで初めて「インモールド成形」が使われた記念碑的なキットです。
さわってみると、ガシガシ動かして遊んだり、色んなポージングがバッチリ決まるし、ビットステイヴの分離・合体ギミックも楽しいので、遊びごたえ抜群です。
製作前に再確認すべきチェックポイント
1/144スケールなので約14㎝と丁度良い大きさで、考え抜かれたパーツ設計で作りやすいのが魅力です。
パチ組みや簡単フィニッシュでサクッと仕上げてもいいですし、全塗装でじっくり作り込むのも楽しそうです。
どんな楽しみ方を選んでも、キットの良さをしっかり感じられると思います。
手に入れるタイミング
「気になったその時」が一番の買い時です。
2025年1月以降は店頭での再販が少なくなっていますが、2026年2月現在、プレミアムバンダイで手に入る状況です。僕はよく後で「あの時買っておけば……」と後悔するので、読者の皆さんはそうならないよう、在庫があるうちにチェックしておきましょう。
おまけ:さらに深掘り!設定資料集
XGF-02 ガンダム・ルブリス(本機)は、物語の根幹に関わる特別な機体です。ヴァナディース機関のカルド・ナボのもとにいた人たちにとってこの機体は生体維持・拡張の為の希望になる特別な存在なんでしょうね。
なぜ特別なのかというと、義手や義足を動かしていた義体化技術(GUND)は人間サイズだとデータストームの負荷がないのですが、モビルスーツサイズに拡張するとパイロットへの負荷が凄い事になるんです。
それをルブリスは本来のGUNDの使用感のようにデータストームを抑えてモビルスーツを動かす事を目指した。
対してXGF-01 ガンダム・ルブリス量産試作モデルはデータストームをパイロットが自前で乗り越える事が前提でモビルスーツを実戦的に動かす事を目指した。
という事だと思います。
機体の詳細スペックは以下の通りです。
ガンダム・ルブリス 機体性能表
| 項目 | 設定内容 |
|---|---|
| 機体名 | ガンダム・ルブリス (GUNDAM LFRITH) |
| 形式番号 | XGF-02 |
| 頭頂高 | 18.0m |
| 本体重量 | 49.3t |
| 全備重量 | 非公表 |
| 装甲材質 | 不明 |
| 主動力源 | パーメットを利用した強力なバッテリー(推進方法は、パーメットで作られた推進金属体) |
| 出力 | 非公表 |
| 推力 | 非公表 |
| 総推力 | 不明 |
| センサー有効半径 | 非公表 |
| 武装構成 | レシーバーガン、コンポジットガンビットシールド(ビットステイヴ)、ビームサーベル |
| 特殊システム | GUNDフォーマット |
| 搭乗者 | エルノラ・サマヤ / エリクト・サマヤ |
【派生機に関する注意点】
これから紹介する派生機「量産試作モデル」「アノクタ」「ジウ」は、プレミアムバンダイ限定販売です。
一般のホビーショップ等では基本的に手に入りませんので無駄足を踏まないようご注意ください。プレミアムバンダイは朝9時以降にホビーオンラインショップの情報を更新する事が多いので、お時間を見つけて覗いてみてください。
派生機と後継機の分類
- 派生機(ルブリスの設計をベースとした機体)
- ガンダム・ルブリス 量産試作モデル(前日譚『PROLOGUE』)
- ガンダム・ルブリス・ウル(本編:『水星の魔女』)
- ガンダム・ルブリス・ソーン(本編:『水星の魔女』)
- ガンダム・ルブリス・アノクタ(外伝:『ヴァナディースハート』)
- ガンダム・ルブリス・ジウ(外伝:『ヴァナディースハート』)
- 後継機(技術的発展機)
- ガンダム・エアリアル(本編:『水星の魔女』)
- 同時期開発の別機体(競作機)
- ガンダム・キャリバーン(本編:『水星の魔女』)
アニメではパイロットのエルノラがレイヤー33から返事がなくて苦戦するが、カルドがルブリスの話し相手にエリクトを登録してから状況が変わった。
ルブリスはパイロットではなく話し相手だったからエリクトに返事をしたのか、それともエリクトがデータストームの耐性がある特異点だったから返事をしたのか分からないが、後のアド・ステラの「魔女」と「ガンダム」の運命の始まりの一機となりました。

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